通訳
会議通訳 (conference interpreter) 一般に同時通訳者と呼ばれ、同時通訳の技術を習得している。主に国際会議などで通訳を務める。エージェントに所属している場合は実力や経験年数による格付けが行われる。
正式な呼称は会議通訳者であり、同時通訳者というのは一般の人にもわかりやすくするための「通称」の要素が強い。その根拠の一つとして、逐次通訳者などという概念がないことが挙げられる。日本には、会議通訳者の職能団体は存在しないが、ヨーロッパではAIIC(国際会議通訳者連盟)やアメリカのTAALSなど、歴史のある団体がある。
ビジネス通訳 (business interpreting) 表敬訪問、商談など民間企業内で行われる通訳をまとめてビジネス通訳と呼ぶ。日本では1990年代以降企業の国際的連携が拡大したため、需要が高くなっている。企業内で通訳者を独自に雇用する場合とフリーランスの通訳者を必要に応じて雇う場合とに分かれる。仕事内容は会場案内やエスコートや専門性の低い交渉など日常レベルのコミュニケーションを主とする場合が多い。通訳の対象者について行動するために随行通訳(リエーゾン通訳)とも呼ばれる。
来日した外国人アーティストやプロスポーツ選手に随行して記者会見やインタビュー、テレビ出演などでの通訳をはじめ、日常生活の世話やスケジュール管理なども行う事もあるが、芸能関係の仕事のほとんどはエージェントからの派遣は少なく、関係者のコネクションなどが多い。そのため、通訳者を目指し勉強をしていた人ではなく芸能会社の社員や字幕翻訳家が抜擢される事も頻繁にある。
コミュニティー通訳 (community interpreting) 地域社会に住む外国人が多くなるにつれ、医療や福祉、教育、司法など様々の公共サービスの場での通訳が必要になってきており、それらを概してコミュニティー通訳と呼ぶ。会議の通訳などよりはるかに報酬が低いため、従来ボランティアで行われる場合が多く、通訳の質については全く保障されていなかった。しかしながら特に医療や司法の通訳は他者の人生を左右する可能性が高く、内容の専門性も高いため、通訳に際しての倫理規定の制定や、通訳者の質及び報酬を保証するための資格制度の必要性が投げかけられている。
アメリカやオーストラリアなど通訳者の国家資格がすでに整備されている国ではこの種の通訳がプロフェッショナルの仕事であるという観点から、公共サービス通訳者 (public service interpreter) と称されることがある。
放送通訳 (broadcast interpreting) 外国のテレビ報道などを訳出して視聴者に届ける通訳形態である。日本では英語→日本語の通訳が多く行われている。相手は一般視聴者なので、子どもから高齢者までの幅広い年齢層に、わかりやすい言葉で必要な情報をもらさず正確に伝える能力が必要とされる。 定時のニュースの通訳は放映後、通訳者が数回録画映像を目にしてから訳出するため「時差同通(時差同時通訳)」と呼ばれ、通訳と翻訳の中間とされるが、基本的には1回聞いただけで内容を理解する力が求められる。ごくまれではあるが突発的な事故や出来事のニュースを訳出する場合は外国での放映と同時に行うため、「生同通」と呼ばれる。


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